当店が卸売業を主に営んでいた昭和の頃、国産筍水煮の入札会を開催しておりました。
年に1回春に行われたこの入札会は、当時五代目店主大橋康男の名物行事でした。
毎年筍収穫後、全国の産地の業者が製造した缶詰を品評して年々の作柄によって値が付けられ、
このような筍水煮の入札会は最盛期でも当店含めて全国で3社しかなかったとか。
入札会までは全国価格が定まらんと言われたほどステイタスがあったようです。
【当時の当店の国産筍水煮SOKブランド製品のラベル】
ところが次第に中国産の安価な筍水煮が流通されるようになると、
値が高い国産筍水煮は次第に衰退し、昭和を終えるまでに入札会もなくなってしまいました。
平成に入ると製造業者による中国産を国産と偽る産地偽装事件が多発した上に、
現在は国内産地の農家自体も跡継ぎ問題等で衰退し、限られた業者で供給しております。