それは偶然の出会いから始まりました。

今から20年ほど前、お客様からの要望で惣菜品各種を他社から仕入れて販売しておりました。
その中で群を抜いて引き合いの多かったのが、ちりめん山椒。
ゆえにその要望が多くなることで他社では製造が困難になり、
約10年前に自社製造に着手しました。
それから様々な研鑽を積み、
今では看板商品の「やわらかいちりめん山椒」を皆様へお届けしております。

江戸天保年間に海産物商で歩みだした経緯を顧みて、
その頃からの屋号であった「鳥羽庄」を復活させ、
お客様に「吉」をもたらし、社会に「利」する…
原点回帰の意も込めた「鳥羽庄きち利」

当店のこれからを標榜するブランドとして展開しております。

素材

主役であるちりめんは、九州から瀬戸内の天然じゃこを主に使用。
うま味が増すと言われる天日干しでよく乾燥されており、
噛むと口の中でとけていくような絶妙な大きさを厳選しています。

その相方となる実山椒は、和歌山県産ぶどう山椒を使用。
風味が豊かで山椒が苦手な方にも受け入れやすいマイルドな辛みが特徴です。

出来の良し悪しが決まるほど、素材選びはとても重要です。

作り方

そんな素材に対して使う調味料は目的別に下記の4つのみ。
シンプルだからこそ、素材の良さと職人の技術が光ります。

醤 油
三種を使い分けた塩加減と仕上がりの色目。
薄口醤油で塩加減を調整し、濃口醤油で仕上がりの色目を調整するのがポイント。
「白ちりめん山椒」製品では白醤油でじゃこ本来の色合いを残します。
水 飴
甘さ加減と照り具合、仕上がりの堅さ
自然な味わいを活かすため、砂糖は使いません。
味醂
うま味の補助
じゃこ特有の臭い消し、うま味の補助

炊き上げる前に大切なのはちりめん原料の選別。

カタクチイワシの稚魚がちりめんじゃこですが、
意外と様々な魚介類や異物が混ざっています。

これらを根気よく取り除くことから始めるます。

使う素材が天然物であるがゆえに、原料状態はいつも千差万別。
職人はその時使う素材を長年の経験と勘で見極めて、
各種調味料や火の加減を調整しながら炊くため、
終始鍋に張り付いて炊き上げております。

仕上げ

味濃過ぎず、甘過ぎず、あっさりと
自然な味わいで、後味さっぱり
歯に詰まらないやわらかさ
京都らしく 奥ゆかしく
歯の具合を気にせずに召し上がっていただきたい
京都生まれの職人であるがゆえのようなこだわりが詰まった仕上がりです。

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